古民家再生ドキュメント(K氏邸)−その4
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コンパネの上に床材をていねいに施工。きれいな床が見えてきました。
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古民家の基礎は天然石を使っていることが多いため、床がたわんでいるものが少なくありません。そこで、新たに束石を施工するところを前回はご覧いただきました。これで地面からしっかり支えることができるので、丈夫な床になるのです。床下には大引と根太という部材を固定し、そこにコンパネを張っていきます。ゆがみのないしっかりとした足下になります。さらに1本1本ていねいに床板を施工していくと、見違えるような床ができました。これを土間以外の部屋で行います。
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次は壁の施工。内壁と外壁の両方がありますが、その間に断熱材を入れていきます。阿武隈山系は寒冷地なので、これをやらないと冬の寒さが厳しいのです。内壁は古材とのコントラストも考えて、下側に腰板を張りました。見るからにウッディな感じに仕上がっています。古民家を現代風に再生するには、木を巧く使うのがポイント。まわりの自然環境ともマッチします。 |
冬でも寒くないよう、しっかりと断熱材を入れていきます。 |
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きれいになった内部。古材もインパクトを与えています。
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天井に設けた煙突の穴。設計に組み込んでいます。 |
ここでは薪ストーブを使います。阿武隈山系では人気の高い暖房器具で、1台あると広い空間を温めることができます。家の中心にある土間部分に設置しますが、煙突も延ばさなければなりません。ストーブの施工も計画性が必要なので、いまのうちに天井に煙突の穴を開けておきます。外壁も古民家らしさを生かすため、板張りにしました。全体的に木の家というコンセプトを実現しています。最初は土台から傷みのあった建物ですが、1つ1つていねいに部材を入れ替え、追加していくと、こんなにきれいな空間になっていくのです。次回はさらに、建物内部の設備などをご覧いただきます。 |
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外壁を施工中の渡辺さん。仕上げに近づいてきました。
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