古民家再生ドキュメント(K氏邸)−その3
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ジャッキアップして古材を外しているところ。基本的に手作業です。
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古民家の黒い部材は味わいがあり、なるべく残したいもの。手斧で削った天井の梁などは基本的に生かすべきですが、壁は新たに作り直すことになります。古材は形が不規則なので、壁の施工で支障が出てきます。すべてではありませんが、思い切って新材に取り替えることも必要です。今回の大工仕事は棟梁が1人で作業したのですが、建物をジャッキアップして、1本1本ていねいに古材を外していきます。こういう地味な作業もあるのです。
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現場で部材を加工する渡辺さん。ベテランの棟梁です。
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古民家再生は現場判断が大事。この木は使える、ここは補強した方がいい、といった判断を棟梁がしていきます。新築であれば図面通りに材木を固定すれば済む話ですが、古民家の再生は建物の状況などに応じて部材を加工しなければなりません。そこで、棟梁の渡辺さんは建物内部に作業所を設けました。そのつど材木を加工していきます。これがいちばん確実な方法なのです。
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水回りの配管もバッチリ。ここに台所ができます。 |
束石を固定したところ。床の基礎になります。 |
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建物はまだ骨組みの状態ですが、水回りの配管はこの段階で引き込んでおかねばなりません。こういうところは新築と同じ手順です。建物の内部では、束石を固定していきます。もちろん、天然の石ではなく、既製品を使います。そこに束を立て、床を作っていくわけです。レベルをしっかりと出せるので、床にたわみが出る心配もありません。建物の足下と骨組みが固まり、建物らしくなってきました。次回は床の様子などをご覧いただきます。
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足下と骨組みが完成間近。このドキュメントはまだまだ続きます。
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