| |
-あははおほほの田舎暮らしを始めるために-
No.25
2003年1月6日
古材利用のリセットハウスもあります
家族全員が財布や小銭を一升マスに |
あけましておめでとうございます。明るい話題の少ない昨今ですが、皆さまが「あははおほほ」と笑いながら楽しい暮らしを実現できるよう、当社は微力を尽くして参ります。本年もよろしくお願い申し上げます。 |
田舎の年取りは、古い伝統が息づいています。都路村では大晦日に家中を清めたあと神棚や土蔵、湯殿、厠に至るまで注連縄を飾ります。そして正装した家長と家族が茶の間に揃い、ご馳走を囲みます。また、一升マスにありったけのお金を入れて神前に供え、益々繁盛を祈ります。当社のスタッフはこの日、神社で二年参りをしました。これは大晦日の夜遅くに神社へ出かけ、年を越すまで拝むもの。このとき氏子は古いお札を火にくべ、新しいお札をいただきます。元日の朝は氏神様と山の神様に餅などを備えて、無病息災や家内安全を祈願します。こうして新たな気持ちで一年を迎えるのです。 |
古いお札は神社で火の中へ
|
|
|
予定変更で遅くなりましたが、今回は建築の話の続きをします。最近は古民家を希望する人も増えてきました。しかし、本稿NO.9で指摘したように、古民家や中古住宅の補修費は都会の人が考えているほど安くありません。中古=安いという固定観念は捨てるべきです。それ以前の問題として、この地方では会津のように古民家の売家は多くありません。古民家の太い柱や梁は雪の重みに耐えるためのものであり、雪の少ない阿武隈山系では必ずしもその必要性がなかったからです。立派な部材で立てられた旧家もありますが、離農で母屋を手放すケースは多くありません。まして雪国のように集落移転で空家になるケースは皆無です。総体的にはそれだけ豊かな地域と言えるのかもしれません。 |
家内安全を祈願し氏神様へ拝礼 |
古民家風のデザインを望む方に、当社はリセットハウスをお勧めしています。これは構造体の一部または装飾材として、農家を解体した古材を組み込むもの。漆喰壁との組み合わせで古民家のような重厚感が実現できます。費用はやり方にもよりますが、通常の在来建築の一〜二割増し程度から可能です(現在、二軒分の古材も確保してあります)。当社の事務所もリセットハウスで、「こんな建物にしてください」という方が過去に何組かいました。古材に興味のある方は、ぜひ事務所の内部をご覧ください。(Y) |
当社事務所の吹抜部分。太い部材が露出しています |
|
|
|
次回は「都路村周辺の冬の気象条件」というお話
|
|