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このコーナーでは肩の凝らないシンプルなアウトドア料理をご紹介していきます。田舎暮らしのパーティなどに最適ですが、なかには都会でできるものもあるでしょう。準備する道具も含めてご覧いただきますので、ぜひお試しください。 |
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第1回 鳥のもも肉をあっという間に燻製にする
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道具の基本はフライパンとフタと網と家庭用コンロだけ。なるべく古いものを使いましょう。
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しばらくはアウトドア料理の定番・燻製を取りあげます。第1回目はきわめて簡単な作り方をご紹介しましょう。用意する道具はフライパンとそれに合うフタ、フライパンの中に収まる丸網、家庭用のガスコンロ(もちろんボンベも必要です)。いずれも燻製の匂いが付くので、なるべく使い古したものがいいでしょう。 |
田舎なら自給できるチップ材。山桜が定番です。
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そして不可欠なのが煙を出すチップ材。一般的なのは桜の木屑です。アウトドアの店などで買うと1袋500円くらいですが、田舎では身近で調達できます。桜の場合は山桜が最適で、匂いの薄いソメイヨシノは向きません。それをノコギリで伐ると、木屑が出てきます。また、板状に細かく伐ったものでもかまいません。チェーンソーを使うときは、なるべくオイルが混ざらないように注意してください。チップ材は桜に限らず、ナラやリンゴの木、ヒッコリーなどもOK。香り付けですから、紅茶や日本茶の出がらしでもかまいません。 |
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今回は骨が付いた鳥のもも肉を使います。冷凍物が多いのですが、スーパーでは5本で600円くらい。胸肉は脂肪が少ないので、燻製には向きません。手羽先も脂肪があるので、一緒に素材として使えます。本当は生のまま(冷凍物は要解凍)2〜3時間くらいかけて燻すのが正しいやり方ですが、ここではあえて手を抜き、もも肉をレンジでチン! 肉の8割方に火を通します。ボイルという方法もありそうですが、脂肪が落ちるのでレンジの方がいいでしょう。 |
網の下のチップ材にはザラメを混ぜています。手羽先も燻製に向いています。
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作り方はまず、フライパンの底にアルミ箔を敷き、チップ材を入れます。その中にザラメを混ぜると、照りが出やすくなります。そして網を載せ、もも肉や手羽先を並べます。あとはフタをして、コンロを点火するだけ。 |
最初は強火で燻すのですが、15分くらい経つと煙が出てきます。それを確認したら、弱火でゆっくり調理します。あらかじめ火を通してあれば、燻すのは30分〜1時間程度で済みます。肉に竹串を刺して濁った汁が出なければ完成です。
あとは塩コショウを振りかけて味を調えてください。アルミ箔を捨てるだけなので、調理後の後始末も簡単です。燻製はもともと保存食ですが、今回の料理にその目的はありません。なので、熱いうちにかぶりつくことをお勧めします。肉の表面の色は、濃いほど匂いが強くなります。人によって好き好きなので、色は調整してみてください。家族や仲間の小パーティなら、1人1本で充分。けっこうお腹がいっぱいになります。ビールのお供にもぴったりで、お友だちにお裾分けすれば本格的な燻製と思われるでしょう。こんな低予算でも、本格的なアウトドア料理ができてしまうのです。 |
フタをしていよいよ点火。あらかじめ火を通してあれば、調理時間も30分くらいです。 |
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完成したもも肉の燻製。表面に照りがあって、見た目に美味しそう!
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