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市販品を買ったり業者に頼むのではなく、自分で作れば何でも楽しい! このコーナーでは家のセルフビルドから小物の製作まで、田舎暮らしのふさわしい手作りの事例を紹介していきます。田舎暮らしを楽しむための参考になさってください。 |
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第2回 小林功弥さん・孝枝さんご夫妻による「家のセルフビルド」〜(その2 基礎から棟上げ、間取りや屋根の構造まで)
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土地購入時の写真で、この左奥で建築が始まった。右の土蔵はいずれゲストルームに。
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●●建物の基礎はどうしたんですか。
夫「近くに基礎屋さんがいるので、私も手伝いながら安くやってもらいました。着工したのは一昨年の12月。工事は1カ月くらいかかりました」
●●ここは建築基準法の6条申請地区なので、都市計画区域外でも確認申請が必要ですよね。セルフビルドする人にとって大変では?
夫「この土地と出会う前は、田舎は確認申請も必要ないだろうし、お金もないから建築基準法とは無縁の家をつくりたい、と考えていました。でも、都路林産開発さんから紹介していただいたこの土地を2人とも気に入り、私自身もこれから建築で生計を立てていこうと考えていたので、正攻法の家を作ってみようかなーと。この場所でセルフビルドとなればいきなりハードルが上がるので、基礎、建て方、屋根は業者にお願いすることにしたんです」
妻「もう完成しているはずだと、役場の人が見にきたんですよ。でも、まだまだ未完成(笑)。こういうケースは珍しいんでしょうね」
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構造体が完成。クレーン車を使って1日で作業した。 |
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●●構造部材はどうしたんですか。
夫「自分で伐採するなら50〜60年生の杉の木をただでくれるという話があって、伐採して10ヶ月ほどその場で葉干ししました。それから玉切りして製材所に運び、製材してもらったんです。その費用が50万円くらい。立木を製材しただけでは足りなくて、4寸角の3m材を45本買いました。1本1000円と安かったんですよ。そして模型と図面を渡して、大工さんと一緒に刻みました。建方はクレーン車を手配し、1日で終了しました」
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家の裏手は傾斜地。ガケ地条例に抵触しないよう勾配30度以下に造成し、着工となった。 |
「太陽の光をたくさん採り入れたい」と小林さん。パッシブソーラーハウスとなる予定。 |
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●●どんな間取りになりそうですか。
夫「三間角の九の間(ここのま)を中心に、風呂やトイレの水回り、食品庫、寝室を両側に配置したシンプルな間取りです。中心の九の間という空間は、2人くらいの少人数でも10人くらいの大人数でもすわりのいい空間として昔から伝えられている間で、能舞台や相撲場に用いられています」
軒下のパイプから冷たい空気を取り入れる。土蔵から得たヒントだ。
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●●屋根にパイプが出ています。これはどういう仕掛けなんですか。
夫「土蔵に住んでみたら、すごく涼しいんですね。というのも建物との間に空気層を設けた置き屋根で、熱を遮断するからです。これを応用できないかと考えました。天井を張らないので、屋根の断熱をどうするかという問題もある。そこで、野地板の上に砂と石灰を5cmくらいの厚みで載せ、10cmの空気層を設け、さらに野地板を二重にしてアスファルトシングル+瓦屋根を載せました。屋根の上から熱が抜ける仕組みなんです」 |
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採用した瓦屋根。まわりの風景にも馴染む。 |
●●冷暖房や電気はどうする予定ですか。
夫「冷房に関しては風通しと自然換気を考慮した造りになので、夏の暑さは問題ないと思っています。暖房に関しては家の真ん中に料理もできる、かまどオーブンペチカを配置します。日当たりのいい敷地なので、あとは南面に大きく開口部を設けて、冬の陽を積極的に採り入れ、パッシブソーラーとして機能させることも考えています。電気は独立系の太陽光発電にする予定です」
妻「電気は独立型を考えています。独立系というのは電柱とつながっているのではなく、太陽エネルギーをバッテリーに蓄電させ、蓄えられた分に合わせて電気を使うという自己完結型なんです。快晴の日は、朝から思う存分、電化製品を使いたいですね。メンテナンスができるよう、配線工事も自分たちでやる予定です」
●●次回は壁や窓の話を伺います。
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敷地内にはミツバチの巣箱も。ハチが棲み着けば、おいしいハチミツが。 |
【おまけ】ご馳走になったクズ餅。舌触りが滑らかで、優しい味がした。 |
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(株)都路林産開発・建築部門よりお知らせ
当社では本格木造住宅を中心に、あらゆる建築のご相談に応じています。田舎らしい立派な民家がほしい、定住前はとりあえず小屋がほしい、古民家を再生したい、といったご要望があれば、気軽にご連絡ください。専務の吉田一巳が建築を担当しています。一級施工管理士の資格も有しておりますので、プロの視点からアドバイスさせていただきます。 |
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