河口付近で行われている鮭釣り。1名に付き1日2尾までという決まりが
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秋も深まってきた10月末、泉田川(請戸川)の河口へ出かけてきました。移住者の多い浪江町津島から車で30分ほど国道114号線を下ったところに、幅120mと東北一の鮭のヤナ場が設けられているのです。もう少し正確に言うと、ヤナ場は都路に端を発する高瀬川と泉田川の合流点のすぐ下にあり、太平洋からは1kmほど。募集は8月に終わっていますが、河口付近では鮭資源の有効利用を目的とした鮭釣りが行われており、太公望たちを喜ばせています。ヤナ場はその上流に位置しますが、川幅いっぱいに網を流し、徐々にたぐり寄せる地引き網漁法を一般公開。ちょうど今が最盛期で、12月中旬まで行われます。訪れたのは平日でしたが、河川敷は観光客でいっぱいでした。
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観光客の目の前で行われる地引き網漁。ボートに鮭がいっぱいです
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観光ヤナとはいえ、迫力は満点。ちょっと川をのぞき込むだけで大きな鮭がウヨウヨ泳いでいます。午前11時と午後1時半からの網上げ時間になると、ボートいっぱいに鮭が引き上げられます。何百匹いるのか、見当が付かないほどです。その様子を見るのも楽しいのですが、ここまできたらヤナから鮭を観察したいもの。ヤナの上に渡り板が架けられているので、遡上する鮭を間近に見ることができるのです。
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ヤナの上から鮭の遡上が間近に見えます! |
本能で川上をめざし、ボロボロの体で行く手を阻まれる鮭の姿は哀れですが、まさに豪快な自然の光景です。小さなお子さんがいる家庭は、この機会に実物を見ることをお勧めします。かなり混雑しそうですが、11月3日の「鮭祭り」では9時から鮭のつかみ取り大会、10時からカラオケ大会(20名)、11時から鮭汁の無料サービス(先着300名)も行われる予定。
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直売所に並んでいる鮭。新鮮そのものです
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海に近い鮭は味が良く、すぐ近くの直売所で手に入ります。価格は1kg当たりメスが
1000円、オスが500円前後。イクラも1パック(250g)1000円で売っています。ちなみに鮭のおろし方は@新聞紙の上に鮭をのせ、全身に塩を塗って滑りをとる A鮭を水洗いして、尾から腹を割く B内臓を取り出す(メスの場合は筋子をていねいに取る) C頭を押さえて胸びれを持ち上げ、包丁で真っ直ぐ頭を切り落とす D腹の中をきれいに水洗いし、適当な大きさに切ればOK。鮭は焼き物、汁物、ムニエル、ちゃんちゃん焼きにすると美味しくいただけます。また、イクラも穫れたてのものは脂ののりが違うので、ぜひ食べてみてください。イクラを醤油漬けにする方法は、@イクラを塩にまぶす Aぬるま湯で卵をバラバラにする B醤油と日本酒を合わせ、そこに1晩漬け込む。あとは冷蔵保存できます。料理が面倒くさいという方は、鮭のフルコースやイクラ丼、鮭定食、白子焼きなどのメニューを揃えた泉田川観光食堂もあります。
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