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都路村は中通りの東端に位置しますが、古くから浜通りとの交流があり、言葉にもその影響が出ています。このコーナーでは、福島県の中・浜通りでよく使われる方言や慣用句を紹介していきます。 |
【第11回】
「たっぺなめり」「しみる」「ひまだれ」
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これは高度な方言です。「たっぺ」とは田んぼ、「なめり」は滑りのこと、つまり田んぼで水を凍らせてやるスケートのことです。現在では川俣町山木屋で盛んに行われています。 |
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これは想像が付くと思いますが、凍るという意味です。阿武隈山系では冬の寒さを利用して凍み餅、凍みダイコンなども作られています。 |
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語源はちょっとわかりませんが、休暇のようになってしまう、つまり無駄働きをしたという意味です。普通は下に「こく」が付きます。男の人がよく使う言葉です。 |
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以上を踏まえて、会話してみましょう。
「おお一博君、そんな靴もって、たっぺなめりさいくんかあ」
「そうです。今朝はしみたから大丈夫だべと思って」
「んだなあ。こんだけしみれば最高だべ。土曜日でもやってんのか」
「はい。おじさんも仕事やすみですか」
「おらかあ、現場さいったら水道管がしみてよ、作業中止になっちまった。今日はひまだれこいたなあ」 |
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これが山木屋のたっぺなめりだあ
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