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都路村は中通りの東端に位置しますが、古くから浜通りとの交流があり、言葉にもその影響が出ています。このコーナーでは、福島県の中・浜通りでよく使われる方言や慣用句を紹介していきます。
【第8回】
「なじょした」「もっつき」「もっきり」
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語尾の「した」をややトーンを上げながら発音します。想像つくかもしれませんが、「どうした?」という意味です。女性がよく口にする言葉で、優しく語りかける言葉です。 |
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これは移住者にはなかなか理解してもらえない言葉です。「努力」の反対、つまり「生まれつきの性分」という意味です。地元でもたまにしか出てこない言葉ですが、移住者がこれを使えるようになると大したものだと誉められるでしょう。 |
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語源は「盛り切り」の略と思われますが、コップ酒という意味です。「もっきり1杯」とは、ちょっと飲んでいきなさい、という意味で使われます。実際は1杯で済まないことの方が多いのですが(笑)。 |
以上を踏まえて、会話してみましょう。
「冨子さん、土手で寝てるのダンナだばい。なじょしたの?」
「棟上げ(上棟式)だあ。また飲み過ぎて、わげさいがれなくなっちまったあ」
「飲み方で張り切ったんだべえ」
「ワーワー騒いでよ。もっつきだかんなあ」
「しばらく起ぎねえべ。冨子さんもわげでもっきり一杯やってけー」
この人の酒癖どう思う? 「もっつきだべえ!」
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